PDCA・SDCAサイクルを具体例を用いてわかりやすく解説

2019年10月30日水曜日

QC検定 ビジネス 資格

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皆さんは働くうえでどのように維持管理を行っていますか?


常に目標を設定し問題を解決していく事を繰り返すことで、高い水準の管理活動を維持することに繋がります。


そこで今回は維持管理の基本である「維持管理と改善」「PDCA・SDCA・PDCAS」についてまとめていきます。


前回の記事で顧客満足についてまとめています。興味ある方は是非↓↓↓

顧客満足(CS)と品質の関係について考える。~QC検定攻略~

企業と顧客という構図はビジネスをするうえで切っても切れない関係です。 いかに顧客のニーズを素早く形にできるか。これが顧客満足度を高める基本となります。 今回の記事は「企業×顧客×品質」の関係についてまとめてみました。 前回の記事では「狩野モデル(当たり前品質・魅力的品質・一元的品質)」についてまとめています。興味ある方は是非↓↓↓ 皆さんは顧客から要求される品質は何だと思いますか? ...



維持管理と改善



日常的に行う管理活動の中には、維持管理する活動と改善とで分類されます。


ここで維持と管理の要点をまとめておきます。


Point.1 維持管理 水準を設定しその水準からぶれないようにする事。またぶれた場合は瞬時に元に戻せるようにする活動


Point.2 改善 水準を現状より高いレベルに設定し、問題又は課題を特定し、問題・課題達成を繰り返す活動



図に示したように維持と改善は交互に行わなければいけません。


もし仮に維持だけ行った場合現状維持のみだけであり、今以上の水準に達することは出来ないでしょう。


一方改善のみにおいても管理は旨くいきません。一見改善するのだから根本的によくなるのでは?と感じるかもしれませんが、結局その改善したことを維持して定着させないとミスや異常のきっかけになってしまいます。


この事より、継続的に改善活動をするうえでは維持管理と改善のバランスが大切になってきます。



PDCA cycleとは



管理のサイクルはPDCAサイクルと呼ばれています。


PDCAとは以下のような略称を指します。


計画(P:Plan)
仕事の目的を決め計画を立てる。

実施(D:Do)
計画通り実行する

確認(C:Check)
結果を調査し評価する

処置(A:Action)
結果を見て必要に応じて適切な処置をとる


この時、品質管理の「管理」とはPDCAサイクルを回すことを指します。




品質管理では、この管理のサイクルをらせん状に向上させ続け、管理水準を高めていく事が重要となります。

Point.1 PDCAサイクルの最大の目的 PDCAサイクルを確実に回し継続的改善を徹底する

さて次に実際にどのようにPDCAを回していくのか例を挙げて説明していきます。


PDCA cycleの計画(Plan)とは?



PDCAサイクルの目玉とも言えるPlanですが大きく大別して3つの特徴があります。

ーPlanの特徴ー

1.計画に取り掛かる目的を決定
2.置かれている状況と目標を確認
3.5W1Hを基礎に方法を決め計画を作成

上述の3つは計画するうえでとても重要となっておりますが、「目的」と「目標」は意外とあいまいであり、この意味が混在している組織はPDCAの効力がかなり落ち込むと考えられます。


目的・目標の違いとは?


例として私なりの目的目標が示す意味と事例を挙げてみます。

目的・目標の意味の違い 目的とは永遠の課題であり、目的に近づくための一つのゴールが目的

いかがでしょうか?まだしっくりこない人もいるかと思いますので、具体例を挙げてみます。


具体例1(美味しいへの道筋)


ー目的ー
誰もが「美味しい」と言う食べ物を作る

ー目標ー
日本食品メーカーで売り上げ一位を獲得する
いかがでしょうか?目的の「誰もが美味しいという食べ物を作る」というのは、人には好き嫌いがありますので何十億といる人たちが皆口をそろえて「おいしい」と言うのはなかなか厳しいのは想像がつくと思います。


しかし目標の「日本の食品メーカーで売り上げ一位を獲得する」というのはどうでしょうか?確かに簡単な事ではありませんが目的である「おいしいと言ってもらう」という事を常に念頭に置きお客様のニーズを的確に形にしていけば不可能ではありません。


この目標は少しスケールが大きいですが他の例としては「原宿で美味しいグルメランキング1位を獲得する」などの小規模でも適用されます。


つまり小さい規模の「目標」を何度もクリアしていくうちに最大の目標である「目的」に近づくことになります。





目的に近づくために目標はよりシンプルで実現可能なものが望ましいです。高すぎる目標を掲げてしまうとそもそもPDCAサイクルを回すことが出来なくなってしまうからです。


しかし低い質の目標を乱立するがいいのかと言われればそうではありません。自身がいま求められているニーズを察知して、それが実現可能かを吟味し目標を立てる事が重要となります。


5W1Hにおける計画作成方法


計画するにあたり大切なことは計画は達成できるものにするというは上述でも示しましたが、この達成可能な計画を作成するために必要なことが「5W1H」を用いた現状把握です。

ちなみに5W1Hとは以下の事を指します。

いつ   :When
どこで  :Where
だれが  :Who
なにを  :What
なぜ   :Why
どのように:How

この5W1Hを意識して計画作成を進めると真にやらなければいけない事がぼんやりと見えてきます。


この6つの中でのポイントが「何を:What」が一番重要でありこれを基準に細かく詰めていくという事です。


具体例2(魔王討伐)


例としては「復活した魔王を倒す」というのをテーマに挙げます。

何を
魔王

なぜ
世界を救うために

いつまでに
魔王の力が回復する前に

誰が
勇者である自分とその仲間

どこで
魔王城

どのように
勇者の剣で倒す


とてもありきたりな例を挙げてみました。まず「何を」がしっかりと明確になければそもそも計画の作成が進行しないのが分かります。


これは最大の目標(目的)にかなり近いのでこの目標に至るまでの難易度の低い目標(四天王を倒す)(ゴブリンの親玉を倒す)などを掲げ5W1Hにおける各項目をよりリアルな細分化していく事でより現実的な計画設定に繋がります。





また一度計画をしたからと言って必ず成功するかというと「YES」ではありません。


「魔王を倒す」と掲げてもうまく強力な相手を躱してきただけの臆病な勇者だとします。勇者が「このままで本当に倒せるのか?」という心境になり引き返すなんて事態になったら勇者の風上にも置けません。


そこで勇者のモチベーションを維持するために、また確実に最終目標である「魔王討伐」を完遂するために目標をいくつかに分けて確実にクリアしていきます。


このようなイメージで計画を立てる際はより細かく具体的に模索することで最終的な目標への近道になるので自身のレベルの把握は怠らないようにしましょう。


PDCA cycleの実施(Do)とは?




実施(Do)の特徴は大別して2つあります。

ーDoの特徴ー

1.計画通りに実施
2.必要なものの準備
3.当たり前の事こそ最大の効力


実施(Do)は計画通りに行動するだけと思われがちですが意外と多くの特徴があります。


上記3つ以外にも教育・訓練や作業管理なども含まれます。


計画の実施


実施する際は出来るだけ立てた計画に沿って行うのが基本となります。


しかしただ立てた計画のレールに沿って行うだけではなく今後の課題も見つけつつ実行するのが望ましいです。


何故かというとPDCAの最大の目的はサイクルを回して継続的改善を徹底することが重要となります。


今後おこなう評価(Check)を途切れることなくスムーズに行えるようその人なりの課題や問題点を記録しておくことを忘れないようにしましょう。


予期せぬ事態にも備える


2.の必要なものの準備は「想定外の事が起きても対処できるように必要なものを用意しておく」という意味です。


生きるうえでも、何かするうえでも突発的に想定外の事が起きます。ただ単にレールにそって実施したとして、突然異常が起きた時に対処できなくてPDCAが回らないなんてことになってしまえば今までの努力が水の泡です。


ですので考えられる対処は勿論の事、この活動に関係のない人にも意見を求めて客観的な意見を頂き、対処の幅を広げておきましょう。


PDCAサイクルと5Sの関係


PDCAサイクルと5Sって関係あるの?と思う方もいるかもしれませんが意外と関係してきます。


念のため5Sについて説明させていただくと、

5Sとは 合理的な作業を推進していくうえで、職場の環境を整備・維持していく活動

このSが示すものとしては、


「整理・整頓・清掃・清潔・躾」


の日本語の頭文字から「5S」と呼ばれます。もっと細かく知りたい方は↓↓↓

職場改善の基本!「5S」と「見える化」について QCの考え方④~QC検定攻略~

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5Sというのは日々継続して行うものであり、当たり前の認識が強いと思います。PDCAも維持改善を継続的に行う事でしたよね。


この継続というところが関係することは勿論、スケールの小さい「5S」を実施できなければ、スケールの大きい改善活動である「PDCA」はうまく回りません。


また5Sは気づいた人が一日、二日と実施しただけでは、結果として表せません。大切なのは全員で毎日5Sを実施することで認識の共有を図ることです。


全員で5Sをする事で、その人独自の気づきなどが出てきます。そういった所を共有しあうことでより価値のある行動になることは勿論、コミュニケーションの活性化にも繋がります。


PDCAサイクルで悩んでいる方は初心に戻って「5S」について今一度振り返ってみて下さい。そしたら今まで見落としていた何かが形になってくるかもしれません。


PDCA cycleの確認(Check)とは?




評価(Check)の特徴は大別して二つあります。

ーCheckー

1.基準や目標通りか数値で確認する
2.問題点を把握する

これまで行ってきた「計画」と「実施」の評価を行います。


この評価がうまくできないと次のステップやPDCAのルーチンに支障をきたします。


基準や目標通りか数値で確認



掲げた目標・計画の進捗はどの程度か、達成できているのかを確認します。


この時評価する際は文章ではなく出来るだけ数値やグラフを用いるのが望ましいです。


文章で羅列するよりグラフなどを用いた方が結果を瞬時に理解しやすく、また今後その結果を見直すときも思い返しやすいです。


数値やグラフは瞬時に把握しやすく「事実を客観的に見ること」が出来ます。

数値化による3つの見える化 誰にでも「見える」
過去にしたことが「見える」
今後の課題が「見える」 

これらの「見える化」により確かな「根拠」を示すことは勿論、間違いなく「信頼」にも繋がります。


数値の詳細や重要性についてまとめています。興味ある方は↓↓↓

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問題点を把握する


この問題点の把握は水面上の問題でなく水面下の問題まで把握し評価を行うことです。


問題が起きるとどうしても目立っている問題に注意がいき、水面下の問題は対処されないことが多々あります。


その傾向は仕方がないと言えば仕方がないのかもしれません。モノづくりは「重点指向」で改善をしていく事が基本であるためこの評価に関してもその傾向が前面に出てしまいます。


しかしあくまで分析・評価は結果に対する客観的に事実を示すものであり、重点指向だからと言って、表れた結果をおろそかにして良いという訳ではありません。


そうならないためにも、事実を正しく冷静に把握し、素早く理解していく事が重要となります。


PDCA cycleの処置(Action)とは?




Actionは大別して、3つの特徴があります。

ーActionー

1.問題が発覚した場合は改善
2.作業者に教育・訓練と標準化
3.次のPDCAに向けた検討

この処置を怠ると次のPDCAサイクルに繋がらなくなります。これがゴールではなくあくまで一つの壁だとでも思っておきましょう。


改善は重点指向で行う


「計画」「実施」「評価」を行った際の課題や問題点を見つめなおし、良い結果が得られたところは今後も継続して行い、悪い結果のところは改善を検討します。


見つかった改善箇所は次の計画にどのような所を改善すれば最も効果的か考えて行いましょう。


この改善した結果においても文章ではなく出来るだけグラフが望ましいです。


改善を瞬時に把握できるツールとしてパレート図が挙げられます。




パレート図を用いる事でどの項目が一番改善すべきか箇所か。改善効果はどの程度かを瞬時に把握することが出来ます。


こういったツールを用いる事で誰が見ても理解しやすく見直す際も時間を取られません。


こういった工夫を凝らしていく事で時間効率の向上にも繋がりますので意識して行っていきましょう。

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作業者に教育・訓練と標準化


作業者の教育と訓練の最大の目的は「組織の基礎的な力の底上げ」です。


改善というのは行った人だけ、またはリーダーやスタッフと言ったポジションの人たちだけではなく、関わる人すべてに認識の共有をするべきです。


この認識の共有を行うことにより今までできなかったことが改善を転機に当たり前になり、チームが少しづつ強くなってきます。


そのため、この改善に関して深い知識がある人は標準化などを行い、改善の詳細を拡散し、基礎力を高めることが重要となります。


次のPDCAに向けた検討


PDCAの最大の目的は継続的改善を行う事と何度もお伝えしていますが、この継続するためには「Action」の際に次の「Plan」に繋げることがポイントとなります。


よくある言葉で終わりの始まりという事がありますが、このPDCAの「Action」に関しては意味は異なりますが「終わりが始まり」と例えるのがしっくりきます。


前章の「実施」の時に5Sを例えに出して当たり前の事を継続するのは大切だと述べました。


PDCAも同じです。今までの出来なかったことを当たり前というポジションに位置させ、継続し更なる高みを目指すことが大切となります。


組織というのは停滞・後退するものではなく、確実に前進していかなければいけません。


小さいことでもコツコツと克服していく事で必ずプラスに働いてくるので、良い未来を気付くためにも課題を追い続け、それを改善していきましょう。


SDCA cycleとは



SDCAとはPDCAサイクルを日常的な業務に重点を置いて見直したのがサイクルといいます。


SDCAではPDCAの計画(P)の代わり標準(S)が適用されます。


標準(S:Standard)
作業法の基準を決める(標準化)

実施(D:Do)
計画通り実行する

確認(C:Check)
結果を調査し評価する

処置(A:Action)
結果を見て必要に応じて適切な処置をとる


この時Sの標準は具体的に何を行うかというと、


・標準の設定

・標準の改定

・文章の見直し・確認


などが含まれます。



SDCAの最大の目的としては以下となります。

Point.2 SDCAサイクルの最大の目的 いい方法を標準化しその方法を維持管理する

こちらがSDCAサイクルの目的となり品質レベルの向上を図るPDCAサイクルとは異なり維持管理が主な目的となります。


SDCAサイクルで重要な個所は間違いなくSであり、この標準化を誤ってしまうと、意味のない維持管理をすることになります。


その為SDCAを試行する際は十分に経験のある上司などに確認を取ることが望ましいです。


最後にSDCAのポイントを押さえておきます。

Point.3 SDCAサイクルのポイント 確立された技術がある、絶対的な経験と自信がある場合はSDCAサイクルを回す

これを意識することで失敗のない日常管理に繋がるでしょう。


PDCAS cycleとは




PDCASとはPDCAサイクルとSDCAサイクルを合わせたものです。


維持管理のサイクルにおいてPDCAサイクルを実行し、継続的改善を続けていく事が大切ですがある程度固まった管理サイクルを維持していく事も大切になってきます。


管理のサイクルは改善のみではミスや異常の原因ともなりかねません。


ある程度PDCAサイクルで安定してきたらPDCASを行い作業を定着させ、改善箇所を発見したらPDCAサイクルを優先させるといった流れをすることでよりよい管理サイクルが生まれるでしょう。


まとめ


管理活動は「維持」と「改善」をバランスよく行う

管理水準を高めるならPDCA

日常的業務を重点ならSDCA

SDCA、PDCA共に安定しているならPDCAS


いかがでしたか?
今回は管理活動についてまとめてみました。


次回は問題・課題解決のQCストーリーです。それでは!


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